1,164人が不合格。2017年中期選抜、京都市・乙訓だけで大量の不合格者が。人気の偏りが進み、公立高校は今後も厳しい競争にさらされます。

本日は京都府公立高校、中期選抜の当日です。

高倉塾の受験生たちは、よし!というような顔で出陣してくれたことと思います!

 

私は仕事の一つなので、公立高校の普通科の例年の倍率や合格水準をウォッチしてきていますが、

 

「今年は結構キビシイ戦いになったな…」というのが正直な感想。

 

その理由を後に説明しますが、まずは今日に受験した生徒たちみんなが気にしている、

 

「結局、何人が不合格になってしまうのだろう??」

 

という疑問に、倍率データを見つつ考えていきたいと思います。

(京都市・乙訓通学地域に限ります)

不合格者数まで計算したデータ

カンタンに、以下に倍率と不合格者数を書いた表を表示しておきます。

試験が終わった後で、もう何もできないのですが…、ひとつの参考にしてみてください。

今回は1番右の不合格者数の欄に注目なのですが、例えば145/346という表示は「346人が受験し、145人が不合格になる」という意味です。

学校名 学科名 募集
人数
志願
者数
H29
倍率
不合格
者数
山城 普通 224 346 1.54 145/346
鴨沂 普通 168 240 1.43 89/240
洛北 普通 112 158 1.41 58/158
北稜 普通 196 219 1.12 43/219
朱雀 普通 158 111 0.70 0/111
洛東 普通 196 229 1.17 53/229
鳥羽 普通 136 194 1.43 72/194
嵯峨野 普通 84 104 1.24 29/104
北嵯峨 普通 252 222 0.99 21/222
普通 196 228 1.16 52/228
植物ク
リエイト
12 14 1.17 4/14
園芸
ビジネス
12 17 1.42 7/17
洛西 普通 224 242 1.08 41/242
桃山 普通 196 281 1.43 105/281
東稜 普通 196 177 0.90 1/177
洛水 普通 168 193 1.15 42/193
京都
すばる
会計 36 20 0.56 0/20
企画 24 21 0.88 0/21
ビジネス
探求
12 15 1.25 5/15
情報科学 24 25 1.04 4/25
向陽 普通 140 164 1.17 38/164
乙訓 普通 135 146 1.07 23/146
西乙訓 普通 140 143 1.02 17/143
京都
工学院
ものづく
り分野
33 54 1.64 25/54
まちづく
り分野
22 42 1.91 23/42
堀川 普通 56 104 1.86 54/104
日吉
が丘
普通 168 256 1.52 105/256
紫野 普通 168 191 1.14 40/191
塔南 普通 168 194 1.39 68/194

…という表になりました。

不合格者数を全て加えていくと、合計1,164人という結果に。

残酷な数字ですが、今年の中期選抜で第一志望に不合格になる生徒は、京都市・乙訓通学圏だけで、1,164人出るわけです。

 

計算方法

上の数字は、単純な計算では出てきません。

ここで計算方法を書いていきますので、

「計算方法は興味がない」

という方はこの章をスルーして、下の激戦12校からご覧ください。

 

詳しい合格者の算出方法は以下をご覧いただきたいのですが…、ここでもカンタンに計算式をご紹介します。

(参考:定員割れなのに不合格!?京都府の公立高校入試で油断してはいけない理由

 

受験生は、第一志望第一順位の欄に自分の行きたい高校を書きますよね。

京都府も、単純にその人数で各高校の倍率を出しています。

H29倍率と書いているのは、その単純な倍率。

 

しかし…、各高校はまず最初に、募集人数の90%の人数しか合格させないんですよね。

例えば、表で1番上の山城高校だと…、

学校名 学科名 募集
人数
志願
者数
H29
倍率
不合格
者数
山城 普通 224 346 1.54 145/346

募集人数は224人ですが、まずは90%である、224×0.9の201人しか合格させません。

なので志願者数346人のうち、346-201の145人は不合格になる、という計算です。

残りの10%の23人は、第一志望第二順位でその高校を書いた人と争うことになるんですよね。

 

なので「不合格確定」というわけではないのですが、第一志望第二順位山城高校と書く生徒は、嵯峨野か堀川あたりを第一志望にしている生徒なので、ほぼ確実に勝てません。

ということから、このブログでは「不合格」という判定にしています。

 

私にとっては、「この数字は少し厳しめだな…」と感じるのですが、各高校別にまとめた表を見ながら考えていきたいと思います。

 

激戦12校

まずは、結構な激戦になった高校を抜粋し、見ていきましょう。

学校名 学科名 募集
人数
志願
者数
H29
倍率
不合格
者数
山城 普通 224 346 1.54 145/346
鴨沂 普通 168 240 1.43 89/240
洛北 普通 112 158 1.41 58/158
鳥羽 普通 136 194 1.43 72/194
嵯峨野 普通 84 104 1.24 29/104
園芸
ビジネス
12 17 1.42 7/17
桃山 普通 196 281 1.43 105/281
京都
工学院
ものづく
り分野
33 54 1.64 25/54
まちづく
り分野
22 42 1.91 23/42
堀川 普通 56 104 1.86 54/104
日吉
が丘
普通 168 256 1.52 105/256
塔南 普通 168 194 1.39 68/194

上の12コースは見ての通り、苦しい戦いになりましたよね。

山城・桃山・日吉が丘は今回の中期選抜で、100人を超える不合格者が出ます。

 

この中のどこかを受験した人は、評定にかなりの余裕のない人でない限りは、全く安心できないと思います。

 

もう終わった試験ですし、期待しすぎるのでなく、

 

「もし不合格になったら、どんな作戦で高校生活を送ろうか」

 

ということも、頭の片隅で考えておくことが大切かもしれません。

どれだけ優秀な成績をとっていた生徒だとしても、本番の調子や運により、不合格になることはつきもの。

心の準備は必要です。

 

特に…、堀川・山城・桃山・洛北・日吉が丘・塔南あたりは、ほぼ確実に例年より合格水準が高まっているはず

 

「去年の水準だったら合格だったけど、今年は不合格でした」

 

という人がたくさん出ます。

これは運が悪かったと思うしかないのかもしれません。

 

なので、上の表のどこかを受験した生徒は…、合格したらバンザイ、不合格でも何も恥じることはありませんよ。

 

しかし、嵯峨野高校や堀川高校を第一志望第一順位で提出し、第一志望の第二順位に洛北や山城あたりを書いた生徒は、第一がダメでも、高確率で第二順位に合格できると思いますよ。

もし第二順位に、少し合格水準が下がりそうな高校を書いていたなら、そっちには合格しているかもしれませんね。

 

倍率が落ちついた11校

逆に、比較的倍率が低く落ちついた11校(コース)を挙げてみます。

学校名 学科名 募集
人数
志願
者数
H29
倍率
不合格
者数
朱雀 普通 158 111 0.70 0/111
北嵯峨 普通 252 222 0.99 21/222
洛西 普通 224 242 1.08 41/242
東稜 普通 196 177 0.90 1/177
洛水 普通 168 193 1.15 42/193
京都
すばる
会計 36 20 0.56 0/20
企画 24 21 0.88 0/21
情報科学 24 25 1.04 4/25
乙訓 普通 135 146 1.07 23/146
西乙訓 普通 140 143 1.02 17/143
紫野 普通 168 191 1.14 40/191

以上が、「比較的、運良くいい倍率になったかな…」という11校(コース)。

 

朱雀高校は、問題行動がない限り、不合格はありえません。

京都すばるの会計・企画の2コースも同じで、不合格はありえません。

 

東稜高校は計算上、1人が不合格になりますが…、気が変わったり寝坊かなんかで、

「志願はしたけど、試験を受けなかった」

という受験生が一人でもいれば、全員合格ということになりますね。

(3/8追記:東稜は未受験者2名出たので、全員合格が決まりました。)

 

比較的マシな倍率になった高校を挙げましたが、それでも洛西や紫野では、40人以上の不合格者が出ます。

こう考えると、京都の公立高校の普通科って、入学するのもカンタンではないですよね…。

 

今回の中期選抜で、考えたこと。

今回の中期選抜、タイトルにも書いたように、単純に計算すれば、1,164人が第一志望に不合格になります。

これは「公立高校って、オール3をしっかり取っていれば合格できる」というイメージを持っている人からすれば、かなりキビシイ数字なのではないでしょうか…。

こんな数字を読んでみて、私が考えたことは以下です。

 

今後も人気校が偏っていく。

詳しい計算はややこしいので省きますが、京都市・乙訓通学圏では単純計算で、890人ほどの生徒が第一志望に不合格者になる計算だったのですが…、今回の結果を計算すると、1,164人が不合格になることに。

 

なんで不合格者が単純計算よりも増えているかというと、それは人気に偏りがあるから

例えばメチャクチャ偏ったとして、京都市・乙訓の志願者約4,000人全員が山城高校を受験したら、3,800人くらいが第一志望に不合格になりますよね。

このように、「不合格者がたくさん出る」って、人気に偏りがある証拠になるんですよね。

 

確かに、数年前から各高校の倍率をウォッチしていると…、倍率が高まるところはドンドン人気が出て、反対にスカスカになる高校は、あまり人気が高まっていません。

 

上で激戦12校として挙げた高校なんかは特に、やっぱり進路指導や部活など、生徒たちの熱心さにいい評判があったり、専門学科を作って学力レベル・教師レベルを高める取り組みを行っていて、学校自体も教育熱心になっています。

小テストなんかが多く、勉強面でしっかり面倒を見てくれるんですよね。

となると、「公立高校ならそこに行きたい!」と考える生徒が増えるのは当然の結果ですよね。

 

3年ほど前に通学圏の制限が取り去られ、受験生がもっと自由に志望校選びができるようになったからこそ、

「人気校はドンドン人気に、そうでないところは寂しくなっていく…」

という傾向は加速してきたのかもしれませんね。

 

進路指導・志望校選びが難しくなっていく

上のように、塾としてもオススメできる、

 

「公立高校なら、この高校が充実していますよ」

 

という高校がどんどん激戦区になっていくことが予想されます。

 

そう考えると…、志望校選びって、かなり困ることになってきますよね。

公立高校の普通科を第一志望とする方だったら、魅力的な高校の合格率がドンドン下がっていくわけです。

 

毎年毎年、

 

「◯◯高校はオール3あればOK」

「◯◯高校はオール3ではキビシイ」

 

に変わり、それも

 

「◯◯高校はオール4あると安心」

「◯◯高校はオール4でも落ちることがあるよ」

 

…という風に、どんどん難しいように変化していっています。

 

これは、進路指導をする塾の立場からしても、困った問題。

 

「◯◯さんならこの高校がオススメですが、倍率が激しくて合格できるかどうか…」

 

なんていう進路指導は、できればしたくないですもんね…。

 

できれば京都府がもっと優秀な公立高校の先生を集めて、各高校で魅力的な取り組みをアピールしてくれれば、もっと人気にバラツキが生まれるのですが…、なかなか期待はできませんよね。

 

なので、これから公立高校を選ばれるご家庭では、なかなか危ない橋を渡れない分、

 

「公立高校は、家から近い、安全圏の高校だけ受ける。そして高校のサポートはあまり期待せず、大学進学は塾や予備校に任せる」

 

といった割り切った作戦も求められるかも…と思っています。

無理をしてサポートの手厚い公立高校を狙って落ちるよりは、そちらの方が将来にとっていい可能性もありますね。

 

私立高校選びの重要性が増してくる

「充実した公立高校は、合格が安心できない」

という状況が加速してくると、本当に大切なものは滑り止めの私立高校選び

 

最悪でも、

 

「ここなら通ってもいいかなぁ」

 

と思える私立高校に合格していないといけません。

 

もちろん費用面では圧倒的に公立高校が助かるのですが…、大学進学に手厚いサポートのある公立高校の合格が難しいのならば、大学進学に手厚い私立高校の合格を決めておきたいですよね。

 

今までは

 

「ウチは公立高校が第一志望なので、私立はまぁ練習がてらに受けさせます」

 

というご家庭もあったかもしれませんが、今後はどこのご家庭も、

 

「どんな私立高校がウチの子に合っているのか?」

 

を真剣にお考えいただく必要が出てくると考えています。

私立はお金がかかるだけあり、その分のサービスが充実している部分もあります。

通っている塾や学校の先生と真剣に相談の上、滑り止めの私立を考えていただきたいな…と思います。

 

不合格のフォローを考えるのが重要

今回にキビシイ数字をブログに書きましたが…、そうなると、今回に出るはずの1,164人の不合格者の心のフォローって大切ですよね。

以下のような、不合格になったときの対応などを書いているのも、そんな実情があるからです。

 

京都府の中期選抜前日にできることを挙げていこう。もう最終確認と、気持ちの整理しかやることはない!

不合格の恐怖・ショックの受け止め方。志望校に不合格になった人や、合格発表が怖くて眠れない人に読んで欲しい。

受験の失敗は「不合格」ではなく「自信の喪失」なんじゃないかと考えた。個別指導塾には、「愛」のある先生が求められています。

 

不合格になったとしても、今までの努力に胸を張って次に生徒が進めるよう、周囲の大人の適切な対応が大切ですよね。

 

というわけで、今回の中期選抜の倍率から、不合格者数と始めとして、いろいろなことを考えたブログでした。

 

本日の中期選抜を終えた受験生の皆様、本当にお疲れ様でした。

今年は去年よりキビシイ数字になっている気がしていますが…、それでも全力を出したことだけが大切。

これからも輝かしい将来のため、結果がどうあれ努力を続けられる姿勢を持ち続けましょう!

 

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