2月10日(土)には大方の私立高校入試が終了しました。緊張感とプレッシャーの中、よく頑張ってくれました。
さて今後について、受験生タイプによってシンプルに2種類対応が分かれるでしょう。
- 私立の先願に合格した受験生… 高校準備
- 公立が第一志望である受験生… 引き続き受験勉強
先願に合格した場合、特に何も言うことがありません。おめでとう!
ただ、もう高校受験が終了した受験生は少し余韻に浸ったあと、高校の準備に取り掛からなければなりません。「受験が終わってから安心してしまい、高校に入ってから落ちこぼれてしまった」という話はよく聞きますし、そうなれば合格の喜びも帳消しとなってしまいます。塾ではこういった事象が出ないように徹底したい。
この点は自分の意識次第で防げるものなので、なんとか今までの勉強習慣を少しでも保てるように工夫したいところです。
浮かれてしまって高校で勉強しないようになったら、それはもう人生全体で見たら「落ちたほうがよかった」ってことになってしまいます。すぐに新しい目標を考え、毎日を過ごしてほしいです。
受験生はひたすら偏差値とか学力とか、その指標でのランキングを気にして生きています。しかし人生においては、人間の凄さとか、器の大きさとか、優秀さとか、そういったものは偏差値では全く決まらないのが実情です。
私立専願に落ちた人は、すぐ次の目標と作戦に頭を切り替えましょう。高校入試で第一志望に落ちたことは、次の成功のきっかけになるだけであって、特に考えすぎる必要がありません。第一志望に落ちてから、それをきっかけにして素晴らしい道を歩んだ人を何人も知っています。この不合格をよいきっかけにするのか、悪いものにするのかは今からの自分次第です。
そして第一志望が公立高校の受験生。現在は2月11日(日)ですが、すぐ15日(木)に前期選抜ですね。堀川探究とか嵯峨野こすもすとか、専門学科が第一志望の人は心が休まる暇があまりないですが、ウォーミングアップ終了です。
第一志望がまだ他に控えている人も、同じ不安が生まれるかもしれません。例えば、「併願だけど、特待生が取れなかった」「併願先で特進コースで進学していたのに下のコース合格になってしまった」などの事態によって、思いの外のショックを受けることが珍しくありません。そうなると当然、不安のままに第一志望の受験を迎えることになってしまいます。
かなり昔の話ですが、堀川探究と嵯峨野こすもすにチャレンジした塾生で、今まで2人が私立の併願で失敗したことがあります。
どちらも併願先は大谷高校のマスターコースで、当然のように特待生合格が求められる場面であり、「ほぼ大丈夫だろう」という仕上がりでした。併願で全額特待生で合格できたら、探究とかこすもすも合格率が高いです。
しかし結果は2人ともコアコース合格。特待生どころか、マスターコースに不合格になってしまうこととなりました。本人たちも「これでは第一志望合格なんて無理だろう」と思って落胆していた様子がありました。難関高校を目指しているのに、併願先にすら合格できないなら、不安になるのは当然です。
ただ、何人も挑戦者を見ていれば、そんなこともあります。当日の調子とか、少しの狂いによってミスを連発することはよくあることです。模擬試験でも毎回違った偏差値が出るように、試験の出来具合にはバラツキがあるのが自然だからです。運悪く一番調子が最低の日にあたってしまうこともあるでしょう。これは避けようがなく、自分の力を信じて次に向かうしかできることはありません。
そんな話をしっかりと理解してくれたあとは気を取り直し、残り数日でよくよく集中して頑張ってくれたことを思い出します。結果的に、その2名はどちらも第一志望校に合格してくれました。あとで一人の保護者の方には「併願で落ちたときは、通わせる塾を間違えたかと思ってしまいました」と言われました。スリルの提供も、塾の大切な仕事です。
つまり、併願先で合格であろうと不合格であろうと、受験では何が起こるかわからないということです。諦めずに最後まで勉強をつづけて、最後に落ちたときに次の復活劇を計画すれば十分間に合います。
嬉しいものだろうと悲しいものだろうと、結果を大きな気持で受け止め、歩みを止めないように意識を持ってください。