生徒をご褒美で釣れば、成績が上がります!背筋を伸ばすだけでも、成績が上がります!という研究結果について塾講師が考えるべきこと…

個別指導塾を運営していると強く感じること、それは当然「どうやったら生徒の成績が上がるのだろうか…」ということです。成績を上げるのが個別指導塾の役割。教室長であれ、塾講師のアルバイトであれ、この責任は果たさなければなりません。

 

「勉強を教えるだけでは成績は絶対に伸びない」ということは以下のブログで結構主張してきたことですが、「じゃあ具体的にアレとコレをやれば成績が上がります」という決定打は世界中の誰も出せていません。

 

これは個別指導塾を運営する立場だけでなく、家庭で中高生のお子様と接するご両親も頭を悩ませるところです。「どういった声かけをしたらいいのか。」「褒めたらいいのか、叱ったらいいのか」など…、少しでも成績アップに繋がらる教育をしたいとお考えのはず。

 

今回はそんな悩みに関する記事がインターネットに出ていたので、それの紹介とともに、私の意見を書いていきたいと思います。

 

「家庭で子どもに、どう教育したらいいんだろう?」という保護者の方や、「実際に塾で講師のアルバイトをしていますが、教え方に悩みます」という方は、是非参考にしてみてください。

 

成績アップのためのヒント

 

インターネットに以下の記事が出ていました。

教育経済学が教える「成績アップ」の意外な常識

簡単な記事なので、関心のある方は一度読んでみてくださいね。

こちらの記事を要約すると、以下のようになります。

 

  • ご褒美で釣って勉強させるのは効果的
  • 子どもに「頭がいいわね」と褒めてはいけない
  • 勉強より、背筋を伸ばすことが成績を上げる

 

…というようなことがいろいろな研究で分かってきた、ということでしょうか。記事の詳細はリンクで確認していただくとして、以下では個別指導塾を始めてから生徒を見てきた私の立場から、考えたことを書いていこうかなと思います。

 

ご褒美で釣るのは効果的

ほとんどの中高生は、頭では「勉強すればするほど、自分の将来にとっていいことがある」ということを自覚しています。しかし「ちょっとゲーム」とか「テレビ」「遊びに行く」「ゆっくりしたい」などの日頃の行動に引っ張られ、「しっかりと勉強する」という大切な習慣を作れずにいます。だからお母さんに怒られることとなりますよね。

 

「しっかり勉強する習慣」を作ることは簡単ではありません。しかし、「ご褒美で釣る」ことによって、理想的な習慣を作ることができるという研究結果もあるようですね。

上記の記事には、

「子供をご褒美で釣る」ことに抵抗がある保護者の方も多いかもしれません。しかし最近の経済学の研究には、ご褒美やボーナスなどの金銭的なインセンティブ(誘因)を与えることで、さまざまな習慣を形成できることを証明したものがあります。

とあります。(赤太字はこちらの編集)

 

「じゃあ、どんなご褒美が効果的なの?」ということですが、大切なことは「結果でなく、過程にご褒美を与えること」だそう。つまり、

 

テストでいい点数を取ったら(結果)、好きなもの買ってあげる」

よりも、

テスト勉強を◯時間以上頑張ったら(過程)、好きなものを買ってあげる」

 

という形が理想だということです。

 

結果にご褒美を与えるとは例えば、「テストで何点以上取ったら」とか「学年で何位以内に入ったら」「合格したら」など、努力だけではどうにもならないことにご褒美を与えることだと言えますね。80点取るために努力しても、難しいテストで平均点が低すぎたら達成できませんよね…。

 

一方、過程にご褒美を与えるとは例えば、「プリント一枚やってきたら」「本を一冊読んだら」「宿題を終わらせたら」など、自分で思い通りになること、と考えればいいでしょう。

 

  • 結果(努力では思い通りにならないこと)にご褒美…勉強習慣がつきにくい
  • 過程(自分で思い通りになること)にご褒美…勉強習慣がつきやすい

 

私の意見

とまぁ、こちらの研究結果に対する私の意見ですが…、「結果ではなく、過程にご褒美を与えなさい」という研究結果は納得できます。大人はすぐに「80点以上」など目に見える結果や数字を求めてしまい、できなかったら怒ってしまいますが…、そんなことをしても「私は頑張ってもダメなんだ」という認識を強めてしまうだけですよね。教育効果としては最悪…と言えるのではないでしょうか。勉強習慣がなくなってしまいますよね。

これからは「努力したこと(過程)に関して賞賛する、結果は気にしない」という態度で接することが必要かな…と思っています。それが、生徒の勉強習慣をつけることに有効なことでしょう。

 

ただ上の記事では、効果的なご褒美の例として、「1時間勉強したらお小遣いをあげる」という、ちと露骨な例を提示しています。「本当にこんなことで勉強の習慣がつくのかいな」と思ったのは私だけではないはず。お金に目がくらむ人に育つのでは?という疑問も。

私としては、さすがにこんな露骨でデリカシーのないことをしてしまうと、「お金もらえないなら勉強やらない」という傾向を作ってしまうだろうと考えています。「勉強ってまぁ面白いこともあるよ」と考えてもらうことが理想なので、これは長い目で見れば逆効果な気もします。

 

やっぱり1番の理想は、しっかり生徒の努力の過程を見て「よく頑張ってくれた!だからたまには美味しいもの食べに行こうか」とか「最近は本当に努力したよね。点数は伸びなかったけど、欲しかったアレ、買いに行こうか」など…、ねぎらいの意味を込めたご褒美だと思います。

 

子どもに「頭がいいわね」と褒めてはいけない

上記の記事の抜粋から。

米コロンビア大学のミューラー教授らが公立小学校の児童に対して行った実験によると、IQテストのあとで「努力」をほめられた児童は、その後に行われたIQテストでさらに成績を伸ばしましたが、「能力」をほめられた児童は、逆に成績を落としてしまったのです

上のご褒美と共通点の多い研究結果だと思います。(赤字青字はこちらの編集)

 

つまり、「頭がいいね!!」と褒められた生徒は、逆に成績を落としてしまうという結果になったんですね。

教育経済学が教える「成績アップ」の意外な常識より

 

理由は、「頭がいいね!と褒めてしまうと慢心を生むから」と上の記事では書いてありますが、それよりも「挫折しやすい人間になる」ということが大きな原因だと思います。

 

問題を解いた時に「頭がいい」と褒められた子どもは、わからない問題に直面したとき、「問題が分からない。やっぱり私は頭がよくないのかもしれない」と考えてしまい、問題に立ち向かわなくなってしまいます。また、「頭が悪いことがバレてしまう」と考え、問題そのものから逃げてしまう傾向も出てくるのではないでしょうか。つまり、すぐ挫折するのです。

 

逆に問題を解いたときに「よく頑張ったんだね!」と褒められた子どもが分からない問題に直面すると、「もっと頑張らなきゃ解けないんだ」と考え、努力して問題を解こうとします。分からなかったとしても、「努力したら分かるはず」と思えるので、問題に立ち向かいやすい精神状況になるのでは。

 

先ほどのご褒美の例では、

「結果ではなく、努力にご褒美を!」ということでしたが、

今回の褒める話では、

「結果ではなく、努力を褒めよう!」ということですね。

 

勉強より、背筋を伸ばすことが成績を上げる

「え!?背筋と成績に関係があるの!?」という反応をした方もいるかもしれませんが、よく考えれば「成績のいい生徒は姿勢よく勉強している」というところ、思いあたる人は多いはず…。

 

上の記事によると、子どもの能力は2つに分けて、

 

  • 認知能力(学力)
  • 非認知能力(自制心・やり抜く力etc)

 

があるとのこと。「理解力があるか」だけではなく、「自制心ややり抜く力があるか」ということが重要になってくるようです。

 

確かに個別指導塾を運営していて痛感しますが、成績の良い生徒は自制心・根気など、精神面で充実していることが多いです。反対に、「成績がピンチです!」といって入塾した生徒は、そういった精神面でまだまだ未熟な傾向も…。

 

そして嬉しいことに、その精神面、つまり非認知能力は鍛えれば伸びる!ということ。非認知能力とは、大きく分けて「自制心」「やり抜く力」ですね。その2つの伸ばし方の例は、以下の図。

教育経済学が教える「成績アップ」の意外な常識より。

 

「背筋を伸ばすと成績が上がる」というカラクリは、「背筋を伸ばすことで自制心が鍛えられた」ということにあったんですね。なるほど。

 

成績の思わしくない生徒は、この自制心から鍛えることが必要だったりするので、「勉強を教えるより、背筋を伸ばす方が成績が上がる」という考えにも一理あるのでは。

 

個別指導塾業界は揃いも揃って「学力」という認知能力のみにフォーカスしているので、「自制心」などの非認知能力についても、今後は注目していきたいところですね。

 

  • 今までの個別指導塾認知能力(学力)しか鍛えないから、成績が上がらないことも。
  • これからの個別指導塾非認知能力(自制心・やり抜く力)にも注目して、成績を上げるべき。

 

大人が感情的にならないことが大切。

ここまで長々と書き続けてきましたが…、どれもこれも、感情的になってしまえばできないことばかりですよね…。

 

やっぱりテストの低い点数を見れば、例え生徒なりに頑張っていても「何やってたの!」と結果を見て怒ってしまいますし、いい点数を取ってきたら「賢いじゃん」とか言ってしまいますよね。

 

先生の方も、「とにかく成績を上げなきゃ!」と焦っていると、「背筋なんか曲がっていてもいいから、とにかく勉強を教えないと!」という考えに陥りがち。

 

だからこそ…、生徒にとって理想的な指導・声掛けをするためには「大人が冷静になって、子どもと向き合うこと」が必要だなと感じました。日々勉強しつつ、高倉塾の指導に反映させていきたいと思います。

 

生徒をご褒美で釣れば成績が上がって、背筋を伸ばすだけ成績が上がります!という簡単なものではありませんが、こういった知識を活用して、生徒と向き合っていきたいですね。塾講師のアルバイトの方も、たくさん考えてみてください。

 

生徒の指導法に関しては、是非以下もご覧ください。

個別指導塾の講師に求められるものは?個別指導塾は、「分かりやすい解説」でなく「やる気を引き出す」塾が理想だな…と思う話。

 

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