大学進学がもれなくついてくる、エスカレーター式付属高校のメリットとデメリット。実際の私の体験から。

いろいろな特色を持った高校がありますが、「その高校に入っただけで、ほぼ確実に大学進学がついてくる」という非常にラッキーな特徴を持ったのが、付属高校ですよね。

 

階段を登らずに楽に進学できるため、エスカレーター方式と呼ばれています。

 

塾選びから始まり、高校選びや大学選びが続き、何かと選択を求められる状況が続きます。そんな状況からすれば、「大学にそのまま進学できる付属高校はとても魅力的!」と感じるでしょう。

 

そこで今回は皆様の高校選びの参考になるように、エスカレーター式のメリットとデメリットを簡単にまとめてみたいと思います。

付属高校のメリット

私も京都の公立中学校から、大学付属高校に通い、楽に大学進学した経験があります。

 

大学に進学することが前提だったので、当然大学受験をせずに済みました…。結局はスクスクと(?)育ったかなぁと思います。

 

付属高校に進むメリットをまとめると、以下の通りです。

  1. 大学受験しなくていい
  2. 塾や予備校に行かなくていい
  3. 部活や課外活動に思いっきり取り組める
  4. 好きな学部を選びやすい

この4点が最も大きいメリットです。

1.大学受験しなくていい

これが最も大きなメリット。大学受験は、高校生活の中で最も負荷のかかるイベントです。学校の成績が良くて、指定校推薦でスムーズに進めるのはほんの一例に限ります。

 

通常は志望校を決めて、そこに向かって猛勉強しなければなりません。

 

しかし付属校だとそんな心配なし。大抵、赤点さえ取らなければ決まった大学へ進学することができます

高校入学当初から決まっていることなので、

  • 志望校に入れなかった!
  • 浪人しよう!

などといったことにはなりません。

2.塾・予備校に行かなくていい

これは「大学受験しなくていい」と同じようなものですが、大学進学が決まっているのだから塾や予備校に行く必要が全く無くなります。

特に多くの公立高校の場合は、学校では充実した受験対策が受けられません。そのため、難関校を志望する生徒は、塾や予備校に必須で通うことになるはずです。

 

しっかりと塾や予備校を活用した場合、費用は100万近くになることも珍しくありません。これは私立高校の年間費用に匹敵しますし、それを負担しなくてもいい…ということは大きなメリットですね。

注意

大学受験から解放されている事情もあって、付属高校は校風が自由な所が多いです。受験勉強でなく、自分のやりたいことを自主的に活動できます。

 

しかし、当然「自分から能動的に活動する」ということが求められることが多いです。そんなこともあり、「◯◯高校で、あれをやりたい」といった明確な目標があることがベストだと思います。

 

無目的で、なんとなく「楽だから」という理由で付属校を選ぶのはやめましょう。

3.部活や課外活動に思いっきり取り組める!

個人的には、この理由こそが、「あなたが付属校を選ぶべき理由」だと思っています。

付属校ならば、部活などの課外活動に本気で時間をかけて取り組むことができます

 

特に部活動で言うと、大学受験を控える学校だったら夏で引退しなければなりません。最後まで、自分を熱くしてくれる活動に全力投球しにくい環境になってしまいます。

 

私は高校3年間をサッカー部として活動しましたが、高校サッカーって冬が本番なんですよ。そう考えると、「もう大学進学が決定している」という後ろ盾のもとに思いっきり活動できたのは、本当に貴重な経験だったと感じます。

 

もし、あなたも何か高校でどうしても打ち込みたいことがあるならば、付属校を検討しましょう。

MEMO

そういった事情から、付属校出身の生徒は個性的な道を歩む人も多いような印象を受けます。

 

受験プレッシャーなく伸び伸びと自分の好きな能力を高められる期間を持つことは非常に大切だと思っています。

4.好きな学部を選びやすい

付属高校の場合、大学進学がある程度保証されていることはもちろんですが、学部を選びやすいという特徴もあります。

 

例えば私は付属高校から、大学の法学部に進みましたが、普通に大学受験して法学部に合格しようと思えば、他の学部より偏差値が高いため、困難な道となってしまいます。

 

普通の大学受験だと、「目標の大学に合格したけど、興味のない学部にしか合格できなかった…」という少し悲しい事態になりやすい。

 

一方、付属高校では多くの場合、高3時に大学の希望学部を申請していくシステム。人気と偏差値が高い学部であっても、学校の成績をある程度キープしていれば、そのまま希望が通ることも多いです。

 

学内の成績順に枠が埋まっていくこととなりますが、私の場合、法学部は枠が余っていました。普通に受験すれば難しいはずの学部でも、すんなり入学できてしまうところは本当にお得だと思います。

付属高校のデメリット

付属校のデメリットをまとめると、

  • お金がかかる
  • 勉強しなくなるかも
  • 大学の可能性を狭める

というところです。

1.お金が安定してかかる

多くの場合、付属高校と言えば私立高校・私立大学のコースなので、当然お金はかかってきます。高校3年間と大学4年間で合計7年間、高めの学費が発生します。

 

高校や大学によってさまざまですが…、授業料やその他費用すべて合わせると、年間100万円が7年間、合計700万円は見積もっておく必要がありそうです

MEMO

高校や大学によって学費は異なりますので、各高校のウェブサイトを確認しておきましょう。

ちなみに、公立高校の学費は以下で詳しくご確認いただけます。

公立高校の学費はいくら??京都なら、3年間で70万円以上は見積もりましょう。高等学校等就学支援金の活用で、40万円程度に収まります。

私立高校と比べてみてください。

高校からの奨学金制度や都道府県の補助制度などを活用して乗り切ることも可能です。

 

ただ、

  • 塾代や予備校代はかからない
  • 設備や環境が圧倒的に充実している

といった差もありますので、お金を出す価値は十分にあるはずです。

2.勉強しなくなる生徒も

これは1番の弊害かもしれませんが、「わーい大学進学が決定している!」と考えてしまうと、人間は勉強はテキトーに済ませてしまう傾向があります。

 

実際、特に付属中学→付属高校→大学というエスカレーターを昇る生徒の中には、「勉強は最低限でいい」と確信してしまっている生徒も多い印象です。

 

もちろん自由な分、自分の道をしっかり見据えて毎日を過ごしている生徒もいるので、意識の高い生徒と意識の低い生徒で二極化する印象があります。

実際私も、高校時代は「大学に行けるんだから、勉強は最低限しかやらない!」と決めていました。

 

 

高校のテストでは50点未満が赤点でしたが、ちょうど50点を取ったら

 

「今回は非常に効率よくクリアできた」

 

と考えていましたし、逆に80点くらいを取ると

 

「30点分も余計にテスト勉強してしまった。もったいない」

 

と考えていました。

 

 

何か他に打ち込みたいことがある場合は、勉強はほどほどで問題ありませんが、フラフラしている場合は要注意だと思います。

3.可能性が狭くなるかも?

付属高校に行ってしまえば、その系列の大学に行くことがほぼ確定してしまいます。なので、大抵は「大学から東京に行くぞ!」とか自分の慣れた環境から離れる可能性が失われます。

 

人間はいろいろな刺激を受けて成長するものなので、高校から7年間は同じ環境、友達も高校から同じ…、という状況は少し刺激に欠けるのでは…と思います。

 

ご家庭によっては「実家にいるのは高校までで、大学からは違う環境で生きてこい」といった方針もあるかもしれませんので、その場合、付属高校は少し考えもの。

 

しかし、考え方によっては「これで大学卒業まで家にいてくれるのね!」と、特に大切な女の子を持つご家庭からすれば、これは大きなメリットということになりますよね。

京都に付属高校を持っている大学の一覧

「じゃあ実際に京都ではどんな附属高校があるの…」という方のために、付属高校・附属コースを設置している、主な附属大学を紹介します。

激戦の付属校

以下で付属校の偏差値なんかを紹介しますが、付属校の偏差値は少し高めです。やはり、「大学受験しなくても、進学が保証されている!」というのは、多くのライバルを引きつけるからですね。

 

なので、例えば立命館大学より、立命館高校の方が偏差値高いです。同志社大学より、同志社高校の方が偏差値が高くなります。

立命館大学

立命館大学へ進学できる京都の付属高校は以下。

立命館高校

少し前までは深草にありましたが、現在は移転し、長岡京市にあります。

 

以下に、合格者平均の偏差値を記載します。合格の目安にしてください。進研vもしの偏差値ですが、五ツ木模試でも大差ありません。

(スマホで横幅が見にくい方は、表を横スクロールしてください)

合格者平均偏差値 併願 専願
コース名 H28 H27 H26 H28 H27 H26
MS 69.4 69.2 69.0 67.0 66.3 66.0
コア 67.0 67.6 66.5 61.6 61.5 61.3

※合格者平均偏差値なので、この偏差値以下でもチャレンジしてください。

 

付属高校は「大学進学が簡単になる!」ということで人気になりますので、結構偏差値が高くなってしまいますね。進研vもしを受けてみて、大体これくらいの偏差値が取れそうなら、是非とも狙いましょう。

 

でも一番ラクなのは、中学校の成績をオール5近くとっておき、推薦で入っちゃうこと。日頃の勉強を死ぬ気で頑張りましょう!

 

よほど不良なことをしなければ、立命館大学・立命館アジア太平洋大学へは保証されます。

立命館高校

立命館宇治高校

宇治市にある、こちらも立命館大学の付属校。

立地的に不便な生徒もいるかもしれませんが、立命館高校よりは少し入りやすいのが魅力。以下の合格者平均偏差値は進研vもしデータより。

(スマホの方は表を横スクロールお願いします。)

合格者平均偏差値 併願 専願
コース名 H28 H27 H26 H28 H27 H26
IB 57.0
IM 63.1 62.8 63.4
普通 64.3 65.7 66.1 58.9 59.9 61.3

※IB,IMは併願なし。IBのH27,28は推薦のみだったため。合格者平均偏差値なので、この偏差値以下でもチャレンジしてください。

 

立命館高校に比べると、偏差値でも推薦の評定基準でも、少し合格難易度は下がります。しかし特色ある学校なので非常に魅力的。もちろん、立命館大学・立命館アジア太平洋大学へはほぼ確実に進学可能。

IM,IBコースだと、海外の大学への進学も視野に入ることでしょう。

私も授業見学に行きましたが、世界史など他の授業も英語でやってました。今後の社会ではこういった特色ある高校が魅力的になるでしょう。

立命館宇治高校

平安女学院高校 立命館コース

こちらは内部進学ではありませんが、立命館大学と提携されたコース。

平安女学院高校のこのコースに入れば、立命館高校へは内部進学と同等の扱いとなります。

(スマホの方は表を横スクロールしてみてください)

合格者平均偏差値 併願 専願
コース名 H28 H27 H26 H28 H27 H26
立命館進学 58.0 55.4 54.0 54.9 53.9 55.3

※合格者平均偏差値なので、この偏差値以下でもチャレンジしましょう。

MEMO

個人的には平女の立命館コース、上記2校に比べれば合格基準が下がることから非常にお得なコースだと思います。

 

こちらのコースを第一志望でしたら、オール4程度とっていれば推薦で入学できる基準に入ります。それ以下の成績でも、当日入試で挽回可能です。

 

中学校の時にオール4前後の成績の生徒が、大学受験に立命館大学へ進もうとすると、かなり本格的に受験勉強しなければ難しいです。

 

そう考えると、平安女学院高校の立命館コースは非常にオススメできます。

注意

ただ、立命館大学の文系学部への進学に限られることに注意!理系には進めません。

また、このコースは人気が高まっているので、徐々に難易度も上がるかもしれませんね。

平安女学院高校

この立命館進学コースの詳しい説明は、以下にもあります。関心のある方は必ずお読みください。

平安女学院高校
ベテラン塾長が【平安女学院高校】を徹底解説!立命館や幼児教育など、個性あるコースを恵まれた環境で学べます。

同志社大学

関西の私立大学では最も人気、ブランドのある同志社。同志社大学へ進学できる京都の高校は以下。

同志社高校

左京区の国際会館近くにある同志社高校。進研v模試データによる合格者平均偏差値。

(横幅が見にくい方は横スクロールお願いします)

合格者平均偏差値 一般 推薦
コース名 H28 H27 H26 H28 H27 H26
普通 66.9 66.3 65.3 63.3 64.7 64.5

※合格者平均偏差値なので、この偏差値以下でもチャレンジしてください。

同志社高校は、「専願」区分がないので注意。ほぼ合格の決まる推薦の他は、一般として専願・併願の区別なく扱います。

 

一般入試の募集は50名程で、毎年倍率は1.5倍前後。推薦の目安としては、だいたいオール5が必要と考え、塾か学校の先生に基準を確認してくださいね。

それくらいの成績がない人は、塾で思いっきり受験対策すれば合格可能。

同志社高校

同志社国際高校

京田辺市にある同志社国際高校。京都市の方からすると少しだけ遠いかも。

(下の表の横スクロールお願いします。)

合格者平均偏差値 併願 専願
コース名 H28 H27 H26 H28 H27 H26
普通(国内) 63.2 63.0 64.5 61.4 60.5 61.0

※合格者平均偏差値なので、この偏差値以下でもチャレンジしてください。

 

こちらも同志社大学へ内部進学できる高校。同志社高校よりも少しだけ合格難易度が低くなります。帰国生徒の枠もありますが今回は割愛。

同志社国際高校

同志社女子高校

同志社大学のすぐ隣りにある、同志社女子高校。

合格者平均偏差値 推薦
コース名 H28 H27 H26
普通科 56.6 59.9 59.8

こちらも同志社大学はもちろん、同志社女子大学への進学もほぼ約束されます。特に看護系の道を志す人は、同志社女子大学を選択することが多いです。

 

同志社女子高校は珍しく、入試をやりません。学校の成績で合格が決定する推薦のみの募集です。

 

推薦を提出できるのが、3年間の評定が合計で108以上の場合のみ。つまり、オール4で36なので、3年間オール4以上を取ることで、推薦で出願できます。36×3=108。

 

「じゃあ、それくらいの成績があれば必ず推薦がもらえるのね!」というと、残念ながらそうはいきません…。

 

毎年、約20名を同志社女子中学校以外から募集しますが、当然、募集人数を超えた場合は成績順に上から合格が決定。

 

20名募集で20名の出願なら、108を取っていれば必ず推薦がもらえますが、60名くらい出願することもあります。その場合、108の成績では確実に不合格。

もっと評定を取っているか、英検準2級や部活での好成績など、報告書が充実していないといけません。

同志社女子高校

京都産業大学

 

こちらも人気大学の京都産業大学へ進学できる高校は、一つのみ。

京都産業大学附属高校

2007年に開校したフレッシュな付属校。京都市下京区、西大路五条の近くにあります。阪急大宮駅など。

(スマホの方は表を横スクロールできます。)

合格者平均偏差値 併願 専願
コース名 H28 H27 H26 H28 H27 H26
特進 60.6 60.9 61.2 55.7 56.0 56.9
進学 53.9 54.5 54.4 49.7 51.0 51.2

※合格者平均偏差値なので、この偏差値以下でもチャレンジしてください。

特進と進学の2コースありますが、「京都産業大学に内部進学できる」のは進学コースです。特進コースは勉強を中心に励み、国公立や関関同立など、偏差値的にはさらに上の大学を狙います。

 

進学コースだとオール3くらい確保していれば合格可能なので、ここで京都産業大学への合格を確定してしまうことは魅力的であると思います。

京都産業大学付属高校

龍谷大学

産近甲龍の一つ、伏見区にある龍谷大学。龍谷大学の付属高校も一つだけ。

龍谷大学附属平安高校

京都市の真ん中、阪急大宮駅の近くです。野球が強く、野球部の推薦入学者だけのアスリートコースもある。

合格者平均偏差値 併願 専願
コース名 H28 H27 H26 H28 H27 H26
選抜特進 58.4 58.6 58.2 55.2 55.9 56.6
プログレス 53.3 53.1 52.5 49.3 49.4 49.2

※合格者平均偏差値なので、この偏差値以下でもチャレンジしてください。アスリートコースは野球が上手ければ入れます。

 

こちらの2コースで、龍谷大学の内部進学はプログレスの方。選抜特進は国公立や関関同立など、難関校の進学を目指します。

 

プログレスコースだと、オール3よりちょっとあるかな、くらいなら狙える要素十分ですので、ここで龍谷大学への進学を固めてしまいましょう。

龍谷大学附属平安高校

付属高校も視野に入れてみよう

やっぱり私の経験的には、付属高校に入っておけば受験勉強にとらわれず、自分のやりたいことに集中できる!というところが1番の魅力だと思います。

 

私の場合はサッカーでしたが、生徒によって様々なフィールドがあるはず。「私は勉強が得意!」というのであれば、あえて付属高校に入る必要がないかもしれませんが、そうでない生徒にとっては魅力的だと思います。

 

付属高校のメリット・デメリットを把握し、目当ての高校に合格できる可能性を探りつつ、納得の行く高校選びをしてくださいね。

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