高校受験で高い目標を掲げるからこそ広がる可能性。それを決して捨てさせぬよう、塾生に接したい

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受験生の進路指導は当たり前ですが、それ以外の学年に対するコミュニケーションにおいても、

「塾生全員の可能性を引き出したいし、それができるような場を作りたい」

と考えています。


そういったコンセプトが顕著に現れるのは、やはり進路指導です。高倉塾では学校の先生との進路指導とは食い違うことはかなり多いです。学校の先生が「ここは受かりません。」と言ったところでも、塾では一切関係なく、本人とご家庭が望む限り、積極的に第一志望として虎視眈々と狙ってもらうことにしています。


この考え方は、一度ブログとして書いたことがあります。

black ball point pen with brown spiral notebook中学校の進路指導を、やみくもに信じる必要はない

受験戦略立案の説明会動画でも、このように話しました。

説明会動画

今年の三者面談においても、塾との慎重な相談のもとに第一志望を決定した後、

「学校の先生からは、無理だと言われましたけど…」

と苦笑いされることは日常茶飯事。しかしやはり京都府の高校受験を何年も見てきたプロとして、周囲の声にめげずに、しっかりデータと実例に沿った芯のある進路指導を提供し続けたいと思っています。

高い目標を掲げてもらう理由

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塾の進路指導としては正直にいって、無難に「まぁここなら普通に考えて合格するでしょう」と思えるような高校を第一志望にしてもらえれば、かなり楽です。塾側からすればその瞬間、悪く言ってしまえば、あとは卒業まで何のプレッシャーもなく月謝をいただくだけのお仕事であって、非常にありがたいことかもしれません。


もしそういう状況にしたいのであれば、私は迷うことなく「ここは◯◯さんには難しいので、ここにしましょう」と進路指導するでしょう。学校でも塾でも同じように言われれば、その通りにする塾生やご家族は多いと思います。


ただやはり、「今の自分で合格できるところを第一志望にするなら、塾に来てもらう意味ってあんまりないのでは?今の自分では到達できないところまで個別サポートを提供し、成長させるからこそ、塾に来てもらっているのではないか。」といった強い疑問が湧き上がってきます。


塾のトップページは「私はここで変わる。」というキャッチフレーズにしてみましたが、個人的には気に入っています。運営を続ける限りは、高倉塾に来てくれた塾生には、現状維持を超えた、何かしら人生に対する変化や反応を起こしたいと思うからです。

ほぼ全員の中学生には伸び代がある

今までの卒塾生も含めて、たくさんの成績向上データを見ていると、「塾に来て明らかに変わってくれた」と感じるケースがあります。評定が9教科30ちょっとで最難関に合格したケースもあれば、9教科23あたりで入塾し、全く勉強できない状態から9科28あたりまで伸ばしてくれたケースなど、本人やご家庭の反応と照らし合わせても、「ああ、これは明らかに人生が変わってるよね」と思えることがあります。


少しずつでも、塾生全員にこの状況を作ることが究極的な目標であって高倉塾の存在意義です。


よく受験生に言っていたのは、以下のような言葉です。A高校は最難関校で、B高校は少し無難な高校であったとします。

「もし、どっちも合格してもB高校が良いのなら、それで何の問題もない。しかし、A高校は自分には無理だと思っているから排除しているのであれば、それはダメだ。目指せば合格できるから、諦めてはいけない」

結果的には悩んだ挙句でも結局、「やはりA高校を第一志望にしたい」となり、多くの塾生が合格を手にして卒業してくれています。半ば無理やりで大人の陰謀なのかもしれませんが、振り返ると「B高校もいいところだし、そこ第一志望でもいいね!」と言わないで良かったとつくづく思うことがあります。


基本的には、塾はそういう場でなければ意味がないと思っています。本人にやる気がある限り、「ここは難しいでしょう」と言われるような目標を持ってくれると、塾としては燃えるのは当然のことなのです。

だからこそのワーストケース想定

高倉塾はとても上を目指すことを推奨しますが、これは無責任な進路指導になってはいけません。上を目指すということは、不合格の可能性が高まるということを肝に銘じて本人と保護者の方に説明する必要があります。


「高校受験のワースト・ケース」を慎重に検討して提案しているのは、それが理由です。

高校受験を成功させるため、絶対に考えておくべき【ワースト・ケース】。志望校合格を引き寄せるための進路指導

この点をしっかりと共有して三者で納得しているのであれば、高い目標を目指して失うものなど何一つない状況を作ることができるからです。

今まで接してきた限り、どの中学生も自分の可能性に蓋をしてしまう傾向が強いという印象を持っています。中学生は社会性が身に付いてくる時期ですから、周囲の知人や大人の言うことを正面から受け止め、その雰囲気に抗うことは難しくなるからです。


確かにこの時期は、何か挑戦して失敗することを恥ずかしく思ったり、「ほら、無理だったでしょ」と言われることを必要以上に恐れてしまうことはよくあります。

しかし一方で、自分なりの憧れや「こんなところに到達したい」という向上心の芽を持っていることも確かです。そして受験などで将来を考え始めたときに、

「もし、このテキストと塾の提示するスケジュールを妥協なくこなせたのなら、君なら◯◯高校にも合格できるだろう。これに挑戦することは、自分の人生を変えるインパクトがある」

などと伝えると、今までのどの中学生も、徐々に受験生としての自覚を持ち、向上心を育ててくれました。


夏休みも、気づけばもうすぐ終わってしまいます。個人個人で心に火がつくペースは異なりますが、無難な毎日ではなく、自分の限界を目指す日々を過ごしてもらえることが今年も楽しみです!



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