模擬試験がE判定であっても「いや、この塾生なら合格できる」と判断できる理由

この時期にかかると、塾内のほとんどの中3は受験プランがかなり絞られてきて、少なくとも第一志望は決定していることがほとんどです。ワースト・ケースの想定も明確になっているような、あとは全力を尽くすだけのスッキリした状態になっています。

高校受験を成功させるため、絶対に考えておくべき【ワースト・ケース】。志望校合格を引き寄せるための進路指導

残りの問題は、第一志望の合格率を高めることだけ。高倉塾の進路指導ポリシーは「若者は臆することなくチャレンジせよ」であるため、その影響を少し受けて、学校の先生には「無理です」と言われるような学校を第一志望にしてくれることが多くなっており、とても嬉しく思っています。学校の先生に順当通りだと思われるよりも、彼らを驚かせた方が面白い人生になるからです。(挑戦の上で失敗しても、失うものは何もないし、得るものしかないです)


受験プラン立案の説明会資料でも、「自信のなさや周囲の声を考えず、純粋に行きたいところ」を志すように伝えています。

説明会動画でも伝えたこと

そういった理由もあり、進路指導の三者面談では、

「果たしてこんなところを第一志望にして、合格できるのでしょうか?合格率は何%くらいなのか、無謀な挑戦なのか…」

という疑問に正面から答えるような時間が多いです。

この時期の模試判定は、Eが普通である

進路指導では必ず、現状の学校評定とともに、模擬試験の結果を揃えて相談します。

上述のように、現状の「私はここに合格したい」と考える高校が第一志望であるので、8月の段階では、上写真のようにE判定になっている塾生は少なくありません。当然、「やはりこんなところを第一志望にしてはいけない…」と考えるのが普通でしょう。


しかし、三者面談などの進路指導で伝えている事実があります。それは、難関高校に合格するような塾生は、この時点では毎年毎年E判定が普通であって、何も失望する必要がないということです。受験当日は2〜3月であって、ここから上昇するチャンスはたくさんあるからです。むしろ失望して諦めては、その成長機会を逃してしまいます。

昨年の合格者例。これ以外にも、最初はE判定が普通です。

むしろ私の経験からすると、堀川探究や嵯峨野こすもすなどの難関校に合格してきた塾生は、ほとんどE判定からのスタートです。逆に言えば、今A判定の人は油断せずに一層気を引き締めて努力しなければ、すぐにE判定の人たちに追い抜かれてしまうことも重要です。

どこを見て合格率を判断し、三者面談でアドバイスするのか

上述のように、E判定であっても「あなたなら大丈夫だ。絶対に今から成長できるから、上を目指して頑張ろう」といった前向きな声かけをしますし、実際にそれが嘘にならないように必死で受験対策を提供するのが塾の仕事です。



ただ、全員にそう言えるわけではありません



同じE評定で同じ志望校の塾生が2人いたとします。この場合でも、進路指導では違うことを言わざるを得ないことがよくあります。


例えばAさんには、

「絶対に合格できる。頑張ろう!」

と言ってひたすら勇気を与えることに時間を使い、


その一方でBさんには、

「不可能ではないけれど、かなり厳しいことは確かである。猛勉強する覚悟はありそう

このように希望を抱いてもらいつつ、覚悟を迫らなければならないことがあります。

コツコツ努力型の成果を見る

高倉塾の場合、その違いは「英語の小テスト」によってある程度を判断しています。毎週の英語テストの結果により、

  • 今がE判定でも関係ない。この子なら絶対に合格できる
  • 現状では難しい。よく相談しなければならない

などの判断が分かれます。

毎週の英語小テスト。中学の必須単語と表現を頭に浸透させる

高倉塾では、毎回の英語授業の前後に必ず、英語小テストを行っています。この小テストは、

  • 英単語
  • 重要表現

の2パートによって成り立っており、このテスト範囲は全て、塾生に配布している『Fundamentals』冊子から出題されており、テスト範囲も事前に分かっています。つまり、この小テストは実力というよりは、

  • しっかり小テスト対策をしたのか
  • 毎週、コツコツ英語に取り組んだのか

など、勉強に対する習慣や人間性を表す指標となっています。

90点近くを安定的に取ってくる塾生は間違いなく伸びている

まだまだ、全員がパーフェクトに小テストをこなすほど、中学生は成熟していない場合があります。部活で忙しかったり、そもそも暗記に時間がかかってしまうこともあるでしょう。


ただ一つ言えることとして、何も言わずともこういった小テストにしっかり取り組んでクリアしてくる人は、確実に成績を伸ばして成長していますし、難しい志望校に合格しています。

受験に求められるのは頭の良さではない

「そういう地道なところを頑張っても、結局は頭の良い人には敵わない」と思っている人もいます。確かに、こういった小テストはあくまでも基礎力が問われるものであって、これができたからといって超難問をクリアできるとは限りません。


しかし実は、最難関の高校を含めて、合格するためには必ずしも難問を解かなければならないわけではありません。基本問題だけに集中して解答できれば、十分に合格水準に達するのです。中学受験をバリバリとやっていた、勉強が得意な人しか解けないような難問は多くても3割であって、残りの7割はコツコツ勉強で取れるレベル。


そして合格点数は5〜6割であって、難関高では年によっては5割を切っても合格水準に達します。つまり、基本だけに集中し、なおかつ少しの難問にも対応できれば十分に合格するというわけです。


勉強にそこまで自信がなかった高倉塾の塾生が難関高校に合格しているのは、こういった隙間を突くために一生懸命に頑張ったからです。そんな基本問題を確実にクリアする特性を判断するために、「理解力ではなく、コツコツとした努力」が求められる英語小テストが役立っています。


塾としても今後はより一層、全塾生の英語小テスト結果を向上させるため、モチベーションや勉強時間の相談を強化していきたい、と考えています。

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