成績アップのためにはガンガンと勉強を続けることが必要なのですが、その大きな要素の一つが、
問題集を繰り返し解く
という地道な行為。
実は、コレが抜けていると、どれだけ積極的に勉強しても、どれだけ素質があっても、
成績が伸びません。
「授業がよく分かってるのに、なんで成績が伸びないんだ」
というと、それは
繰り返し不足〜!!
の一言に尽きるわけです。何度もやれば解決するのに、一回解けて満足するから伸び悩む。
このブログでは実際に生徒が繰り返し学習をして伸びた実例を説明し、ついでに、
高倉塾の指導方針
をお伝えしたいと思います。
カンタンな問題集を繰り返しても意味ない?
あまり信じられないかもしれませんが、問題集でも過去問でも、
同じ問題を、答えを覚えるくらいまでやり切る
ことがとても重要で、定期テストも受験勉強も、だいたいそれでクリアできてしまいます。。
難しい問題集を解くなんて色気を出す必要なし、あくまでも泥臭く、同じ問題集の同じページをやり続ければいいのです。
実際のとある生徒の記録を見てもらいましょう。
中学生の生徒で、塾に来てから「5」をバンバン取れるようになってくれた。

高倉塾の生徒ごとのファイル。進み具合や成績などがひと目で分かる。
この生徒ごとのファイルに、
問題集をどれくらいやったか
をチェックするページがあります。
これ。
高倉塾は学校配布のワークを中心に指導しています。
そのページ数と単元名を書き、
- 解く
- 丸つけ
- 間違った部分の解説受ける
- 解き直す
のワンセットが終了すれば、一画ずつ書いて「正」の字を作っていきます。5回やれば「正」が完成することに。
まぁテスト範囲ごとに「5回問題集を解く」ってできないので普通は3回でもカンペキですが、同じ問題でもできる限り繰り返すことが大切なんです。
使用している学校のワークなんて基本中の基本。難しい問題なんか何も出題されてません。

中学も高校も、各学校で採用されている学校ワークが必ずある。
各学校ごとで採用ワークは違いますが、レベルはどの学校も同じ。
(高校も同じで、数学だったらサクシードとか錬成問題集とかいろいろあるはず。チャート式でもいいでしょう。)
これだけを繰り返すわけですが、
「こんなカンタンな基本テキストを何回もやるだけでいいの?」
「二回目以降は難しいテキストで勉強しないと、意味ないんじゃない?」
という疑問って必ず出てきますし、よく親御さんからもご質問を頂きます。
でも、
「カンタンなテキストを繰り返す」以上に効果のある勉強方法はない
というのが高倉塾の答えです。
5回やっても忘れてる
実例として、ある生徒のワークの回数を見てみてください。

解けたら、ページ数の下に先生が正の字を書いていく。満点だったら赤線で。 上部の日付は「今学校で習っている単元」の所であり、常に先取りを意識して進められるように工夫されている。
見ての通り、ほとんどのページで5回近くやってます。数学では10回やってるページもあるくらい。
全て正解だった場合は赤線でチェックなので、数学の58ページ目なんかは満点なのに、それでも10回も同じページを解いてます。これはやらせすぎたかも(笑)
英語も同じく、だいたい5回を目標に進行できています。正の字が並ぶのは気持ちイイ!
で、ここで大切なポイントは、
4~5回目なのに赤線でチェックがついてない(満点が取れてない)ページがたくさんあること。
ほれほれ、数学の61ページ目は7回やってるのに満点は4回目だけや。
4回目で満点やのに、なんであとの3回は満点じゃないんや。日数が経ったらスッカリ忘れとるからやで。
英語の42ページ目もそうや。
難しい応用ページではないけど、5回やっても満点取れてない。
どんな間違いをしてるかと言うと……、
ああ、「Sounds good.」ね。
確かに「That’s good.」と書く気持ちは分かる。普通にそれで英語として通じる。
でもこの場合は教科書通りに「Sounds good.」の表現を書いてくれないとダメなのだ。定期テストでもバツになっちゃうのです。
こういう細かいところとか、馴染みのない表現とかは5回やっても間違えるんですよ。
さっきも言ったように、
- 解く
- 丸つけ
- 間違った部分の解説受ける
- 解き直す
のワンセットが全て終わって、「正」の一画が書けるわけです。
それを4回やっても、5回目で「Sounds good.」を書けないこともあるんです。
部活で頭いっぱいだったり、英語の範囲も広いし、他の教科もあるし、覚えることがいっぱいだからです。
どれくらい成績が上がったのか
上で例にした生徒、何回も繰り返し学習をするようになって、どれくらい成績が上がったのかというと……、

1年の2学期が終わってからの入塾。
1年の2学期が終わってから入塾し、とにかく基本ワークを解き続けると、
- 数学……「4」→「5」。
- 英語……「3」→「5」。
という結果に。これを卒業まで続けることが目標。
おおよその目安ですが、もともと「4」あたりを取れている生徒は、繰り返しさえできればすぐに「5」をとれます。繰り返すって、それくらい絶大な効果があるのです。
「2」や「3」の生徒も、3回を目標に頑張れればいいですね。
基本テキストだけでは、難関校合格は無理では?
ここで、
いやいや、定期テストはOKでも、そんなワークだけじゃ難関校合格の実力はつかないのでは?
という疑問が残ります。
例えば京都の高校入試だと、
- 堀川高校探求科
- 嵯峨野高校こすもす科
- 西京高校エンタープライジング科
- 桃山高校自然科学科
- 紫野高校アカデミア科
- 山城高校文理総合科
……などなどは難関校として知られ、特に堀川・嵯峨野・西京なんかは超難関校の扱いになってます。

過去問を見てビビってしまう生徒も多い高校たち。
もちろん他校とは違う独自試験で、難問をクリアしなければ合格しません。
さて、東大や京大にバリバリ合格者を出す、そんな超難関校でも基本ワークだけで合格するのでしょうか?!
普 通 に 合 格 で き る か ら
というのが今のところの答えです。中学生の中には、
「ええ、先生そんなはずはありません!もっとこう、めちゃくちゃ難しい問題集で勉強しないと合格できないでしょう!」
と言うかもしれませんが、普通に学校ワークだけで受かるから。
ちょっと大げさに言った部分もありますが、正確に言っても学校ワークと過去問の徹底演習で十分。
学校ワーク+過去問(赤本)。合格のためなら、それ以外にほぼ何もいらないのではないでしょうか。
この件に関してはまた詳しく書く機会を作りたいな……と思っています。
生徒は飽きっぽいので、何度も問題集を解くことの重要性をアピールしなければ積極的にやりません。
高倉塾ももっと原点に立ち返って、この方法を徹底できるよう、運営を強化し続けていきたいと思っています。