中3は12月には既に志望校も固まっていて、担任の先生と面談などで第一志望を共有し、「じゃあ合格に向けて頑張っていこう!」という雰囲気になっているはずです。また、そういう雰囲気じゃなければ勉強がんばりにくいですよね。
ただ困ったことに、ここはそんなに上手くいきません。毎年言ってるのですが、特に公立中学校の先生は保守的であり、あまりチャレンジを良く考えません。安定を好む公務員だからです。それ自体は悪いことではありません。
担任の先生だけでなく、周りの友達の噂でも「あんな高校に合格するはずない」なんて言葉を聞くことも多いハズ。
あるいは、塾の先生にも「そんなとこやめておけ」と言われるかも知れません。
高倉塾でも毎年毎年、「三者面談で、第一志望の◯◯高校は無理だから辞めろと言われました」等の相談がたくさんあります。
今回は、「そんな志望校はやめておけ、無理だよ!」と言われて困ってしまった人のために書いていきます。少年少女は諦めてはいけません。
成績がとてもよい生徒だったり、志望校が安全圏だったり、もしくは先生がとてもいい人なら「頑張ってね!応援するよ!」と言われると思います。そういう人はあんまりこのブログを読む必要はないかな…と思います。
他人はあなたのことをあんまりよく考えてません
基本的に人間は、自分のことじゃない限り、真剣にそのことについて考えません。例えば A 君が「◯◯高校に入りたい」と言ったとします。A君の成績からはとても難しい高校だったとします。
しかし本当はよくよく考えれば、
- ちゃんと高校に電話して合格目安を聞く
- 苦手分野を集中して解く
- 頻出分野を繰り返しておく
- 点が取れない部分は捨てる
- (公立高校なら) 副教科の成績を上げる
などなど、あらゆる策を講じれば合格率はすごく高まってくるんですよね。パッと聞いただけでは合格率10%でも、作戦を立ててじっくりやれば合格率40%くらいには高まります。
でも、他人はあんまりそこまで他人の作戦を考えたりしないので、パッと見の10%でしか判断しません。その10%で、「お前では無理」という評価をするわけですね。いちいち他人のことは考えないので、「よく考えたら合格率40%くらいあるやん」ということは永遠に分からないんですよね。
担任の先生や塾の先生でさえ、生徒といっても他人なので、あなたのことをあんまり深く考えません。10%の合格率だと思っています。
「いやいや、先生という職業についてるんだから、私のことをもっと考えなきゃヒドい」と思うかもしれませんが、実際の社会はそんな優しくないので覚悟しましょう!自分が大人になってから優しくなるのは素晴らしいですが、他人に期待してはいけません…。
これで、なんとなく「なぜ周囲は “無理だよ” と言ってくるのか」の理由が分かったと思います。あなたのことをそんなに真剣に考えないからです。
しっかり実情を調べましょう。
「じゃあ誰が自分のことを深く考えてくれるのよ…」というと、それは自分しかいません。自分で分からない場合は、塾の先生や学校の信頼できる先生、先輩などに頼ってください。
例えば、学校の先生が「君にこの高校は無理だよ!」と言ったとします。でも、その先生ってあなたの過去問の点数を全部採点したり、高校に電話して
- 合格者の平均評定
- ここ3年間での合格最低点
- 一番低い成績で合格した生徒の成績
等を、確実に確認したんですかね?してませんよね?してないのに、あなたの合格率なんて絶対に分かりませんよ。本当はオール3でもたくさん合格している高校でも、「ここはオール4はないと無理」という担任の先生はたくさん聞きますし、それで悩んでいる生徒をたくさん知っています。
なので、本当の実情を知るため、塾の先生や先輩、近所の人…または高校に直接電話するなど、自分の手で合格率を把握するようにしてみてくださいね。(信頼できる人に限る)
他の人のテキトーな意見を信じない。疑う。これ人生において大事です。
最後に。「チャレンジは尊い」ことを知ろう!
これは一番大事な精神だと思うのですが、「ここは不合格になるよ」と言われても諦めてはいけません。
受験しなくても、受験して不合格になっても、状況は全く同じだということに気づいてほしいな…と思っています。
- 思い切ってチャレンジして、不合格…その学校に行かない
- 諦めて、受験しない…その学校に行かない
結果は同じですよね(笑)?ならば、奇跡的に合格する可能性がある方を選びましょう。
これは自分のためでもあって、100を目指してやっと90くらいの実力がつくんですよ。最初から安定を目指して50を目標にしても、40くらいしか力はつかないのです。
なので、100を目指していれば不合格であっても、結局は実力は高まるし、通うことになった第二志望校でグングン活躍できることになります。
もちろん、当たって砕けろでチャレンジするなら、その分のリスク対応をしておきましょう。「第一志望は不合格の可能性も高いぞ」と覚悟しておき、不合格だったときのための道もイメージし、受験スケジュールを立てておくのです。覚悟と弱気は違います。
その辺は塾の先生などと相談してくださいね!
高倉塾としては、中学生から安定した道のりをオススメする気持ちにはなりません。高校受験なんて、難しい高校にチャレンジして、不合格になって悔しさを味わってナンボです。その方が成長します。
なので、「評定の時点で不合格が決まっている」など極端な場合を除き、生徒の第一志望を否定したことはありません。むしろ、明確な理由がない限り、「合格がほぼ確実な高校」だと少しガッカリします。
「どうしても安定した道を進みたい!」のなら、子供ができて、ローンを背負ってからにしましょう。