勉強してるのに、テストで点が取れないのはナゼだ。「流暢性の幻想」に惑わされる生徒が、伸び悩む生徒です。

わなの縄

わなの縄

生徒に勉強を教えるときの永遠のナゾは、

 

「ちゃんと勉強したけど、テストの点数が悪かった」

 

と言ってテスト後にガックリ肩を落としている生徒がいることです。

 

「ちゃんと勉強したなら、テストで点数とれるはずでしょ!」

 

と言いたいところですが…、この不可解な事件は、戦後から現代まで、途絶えたことはありません。

 

それとは反対に、

 

「予想通り、テストはいい点数とれたよ!」

 

と言ってハッピーになっている生徒もいます。

 

今回は、その違いの大きな原因になっている「流暢性(りゅうちょうせい)の幻想」について、個別指導塾の運営者として気づいたことを踏まえつつ、書いていこうと思います。

 

「なんで私は、勉強しても成績が上がらないのだ!」

「うちの子、勉強しても成績が上がらないのはなんでなの!」

怒っているお母さん

と思っていたり思われている生徒は、流暢性の幻想に引っかかっています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

「流暢性の幻想」とは

霧

『脳が認める勉強法』という本をパラパラと読んでいると、こんなことが書いてありました。

 

流暢性(りゅうちょうせい)とは、情報を適切に素速く処理し出力する能力のことである。

事実や公式や用紙がその場ですぐ思い出せると、翌日や翌々日になっても思い出せると信じてしまうのだ。

(略)

それ以上に勉強する必要はないと思い込む。人は忘れるという事実を忘れてしまうのだ。

ベネディクト・キャリー(2015,ダイヤモンド社)『脳が認める勉強法』Kindle位置No.1819より

 

流暢とは、何かが詰まることなく、スラスラとできるという意味ですね。「英語を流暢に話す」ように、流暢に問題が解けるとけるとウレシイ。

 

つまり、一度、流暢に問題がスラスラ解けてしまうと、

 

「ああ、流暢に解けたぞ。もう分かったんだ」

 

なんて幻想にひたってしまうということです。本当は2日後にはできなくなっているんですけどね。

 

これが、流暢性の幻想

 

経験上、

 

「塾でたくさん勉強しているのに、テストの点数がいつまで経ってもよくならないんです。」

 

という悩みは、コレが大きな原因かと思っています。もう私はできると思って満足してしまい、本番のテストではあやふやな記憶で答えを書くわけです。

 

勉強したのに、テストで解けなかった

机の上の勉強道具

「勉強したのに、テストでは解けなかった」

 

ということは、この流暢性の幻想にハマって安心してしまい、繰り返し問題を解いておくことをやめてしまった状態のこと。気分的にはイイ気持ちですが、これでは成績アップは不可能です。

 

授業中や、授業終わってスグに問題に取り組むと、流暢に解けて当たり前。その記憶を、テストまでに覚えられるよう、定期的にメンテナンスしておく…という努力が絶対に必要なんですよね。

 

「塾は分かりやすい」けど成績が上がらない

ここで考えて欲しいのですが、

 

「塾に行っているけど、成績が上がりません」

 

という場合、実は生徒本人に聞くと、

 

「塾の授業は分かりやすい」

 

と口を揃えて言います。

 

子どもを塾に行かせてるけど成績が上がらずに悩んでいる保護者の方は、一度子どもに、「塾の説明は分かりやすいの?」ときいてみてください。たいがいは「分かりやすい」と答えると思いますよ。

(そこで「分かりにくい」と言う場合は、早めに塾と相談してみてください。)

 

塾の授業が分かりにくい!というケースは実は少ない。

 

「分かりやすいのに成績が上がらないってどういうことだ!」

 

という理由はカンタン、流暢性の幻想にハマっているから。

罠にかかったネズミ

授業が分かりやすいから、すぐに問題も解ける。分かりやすければ分かりやすいほど、その瞬間は安心してしまうわけ。そしてテストで、「あら、多分こうだったと思う」というフラフラした確信で答えを書いてしまう。

 

でもやっぱり、「どうせ分かってる」と思っている問題も、何回も解かないとダメなんですよね。人間は忘れてしまうからです。

 

個別指導塾でもよくある話

個別指導塾の様子

これは本当に実際の話、

 

「ここは余裕です!」

 

と言っている生徒が、テスト本番ではボロボロ…ということは本当によくありました。なので保護者の皆様も、決して生徒を信じないようにしください(苦笑)。

 

高倉塾では、あんまりそういう面では生徒を信じないようにしています。

 

(もう一回解かせたりすると、「ここはもう分かったってば」みたいな反発がありますが、そこは「へ〜、じゃあ絶対に満点取れるんだねグヘヘ」とか言っておいてゲーム感覚で解かせるのがイイですね。勉強中に不満を持たせないため。)

 

しっかり結果を出す子の特徴

学校の教室

それを踏まえて、しっかりテストの結果を出す子の特徴は、当たり前ですが流暢性の幻想に引っかからない子です。疑い深かったり、ちょっとした完璧主義なところがある生徒は、余裕で「5」が取れますよ。

 

先に紹介した本『脳が認める勉強法』に、流暢性の幻想と戦う方法が書かれていました。

 

つまり「覚えているかどうかをテストする」のだ。

ややこしい論理に聞こえると思うが、自分の記憶をテストすることが、本番のテストでの成績向上に繋がる

(略)

それにより、後から思いだす力が格段に高まるのだ。

ベネディクト・キャリー(2015,ダイヤモンド社)『脳が認める勉強法』Kindle位置No.1845より

 

成績いい子って、自分でどんどんテストをしています。自分にキビシイと言うのでしょうか、とにかく自分で小テストみたいなことを繰り返す。

 

全生徒の毎回の授業は、担当先生から報告が上がってくるのですが…、やっぱり成績の良い生徒は、

 

「同じ問題を何回も解こうとする」

 

という特徴が自然とあります。社会のプリントの答えを赤シートで隠してノートに書いていく…とか。

 

これこそ、自分で自分をテストするということ。たぶん、自分が本当に覚えたかどうか不安だったりするのでしょう。別にそんな方法を教えてもらわなくても、自然とやってる生徒が多い。

 

塾でできること

簡潔な結論になってしまいますが、これに対して塾ができることは、ひたすら小テストを強制的に組み込んでいく…ということでしょうか。

100点のテスト

最近に開始10分間の強制小テストをはじめましたが、これなら流動性の幻想に引っかかるまでもなく、塾で小テストを受けることが可能です。

 

あとは、とにかく何回も問題集を解かないといけないシステムを作ることが大切です。普通にスラスラ〜っと進んでいくだけじゃなく、生徒全員が必ず、いい感じのリズムで復習ができるようなシステムが欲しいところ。

 

高倉塾でも、

 

「問題集の何ページ目を、何回やったのか」

 

が分かる表をファイルに挟むようにしてから、やっぱり単純に、全員の成績が上がった感覚があります。

 

考えれば考えるほど、個別指導塾の役割の一つとして、「流動性の幻想を排除してあげる」というのは重要ですね。

 

 

今回の話でいうと、

 

「わ、俺は流動性の幻想にハマっている!これから小テストを自分でやっていこう!」

 

と考えることができた人はいいのですが、

 

「ウチの子は、そんなこと絶対しないだろうな…」

 

と思った保護者の方は、何か問題の繰り返しを本人とマジメに約束したりする必要がありそうです。

 

終わりに

 

今回は流動性の幻想だなんて難しい言葉を使いましたが、要するに油断せずに何度も何度も問題を解こうとする人が成績を上げていく…という話です。

 

高倉塾にいる生徒の成績伸び率を考えると、それだけの差で、一年後にオール3がオール4に、オール4がオール5になる生徒が出てくるはず。頭の差というより、

 

「自分でテストしておこう!」

 

という、もともと持っている執着心の差でしょうか。

 

高倉塾もまだまだ発展途上の個別指導塾ですので、誰でも自動で小テストができたり、何度も頭に染み込むまで勉強ができるシステムを作っていきたいな…と思います。

 

「塾には通わせていないけど、なんとかワークを繰り返し解かせたい!」

 

と願う保護者の皆様は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。

 

詳しくはこの記事!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください