ブログのコメント欄で質問をもらいました。書き込んでくださった方、ありがとうございます。「難しい高校に合格するためには、早いうちから特別に難しい問題に取り組んでおくべきですか?」という質問です。
書き込んでくださった方のように、京都府では堀川探究や嵯峨野こすもす、西京エンプラを始めとした難関高校への進学を早くから考慮に入れているご家庭の方々、また本人はたくさんいらっしゃいます。中学校は公立で学びつつ、高校受験でチャレンジしようという方も多数でしょう。
その際にはやはり「学校の授業以上の難しい問題を、たくさん解く経験を積むべきかどうか」について疑問を持つことは当然だと思います。
今回はそれに対する直接的なブログではありませんが、それに絡めて、「一体どんな生徒が、京都府のハイレベルな高校に合格しているのか」についての記事です。
毎年、こういった高校を目指す生徒や保護者の方と話をする機会があります。「本当にうちの子でも、こんな高校に合格できますか?」「合格するのは、かなり難しいのではないでしょうか?」などなど、多少の不安をお持ちのケースが圧倒的多数です。
「そういった高校に合格するのは、中学入試から最高クラスの勉強をしてきたような、エリート層ではないだろうか?」といったイメージがあることを痛感します。ほんの一部の合格者のみを見れば、このイメージは大きく外していないのでしょう。
ただ、高倉塾にそういった塾生が来たことはありません。合格しているのは、「合格できるとは思わなかった」というような、半信半疑で、どちらかといえば塾側の巧みな誘導と陰謀により「受けさせられて」合格しています。
- 中学受験を経験していない
- 公立中学校に通う
- 小学校には塾にすら行っていなかった
高倉塾から合格しているのは、皆このような状況にあった生徒です。彼らの優れた点と言えば、学校の成績だけは9教科の5段階評定で36~45あたりを取れているところ。
普通の、単に少し成績が良いだけの中学生で十分に合格レベルに到達することは、もはや議論の余地がないほどに明らかです。そういう塾生は、夏前くらいの模擬試験では合格判定がEになりますが、最後には合格できます。
入試に関する実力やバックグラウンドに関して言えば、この程度で十分に合格しているのが事実です。
特に早いうちからは、そんなに難しい問題ばかりに当たらなくて良い
これが、この事実から導かれる一つの答えです。むしろ、現状の実力より明らかに高い難問にぶつかることによる、勉強が嫌になることや、自信の喪失リスクの方が心配です。
「勉強は辛いものだ」とか「勉強は面白くない、嫌いだ」などの感情が少しでも芽生え始めると、最後に難関高校を目指す時期になったとき、その負債が重くのしかかってきます。膨大で骨のある受験対策を、長期にわたってクリアすることができなくなるからです。
一方で、「応用問題とか難問はまだまだ苦手ですが、基本はしっかり勉強してきました」と言える生徒は、過去問演習をきっちり取り組むことで合格点を獲得できるようになります。
まだ中3の時期に遠いのであれば、本人の勉強余力をよく見て勉強量や難易度を考えれば良いかなと思います。
本人が「難しい」と感じることはあまりやる必要がありませんが、
- 比較的簡単にできて
- なおかつ、チャレンジしがいのあるもの
この2点を揃えた挑戦をしておくことは、大きな財産になります。
例えば昔流行ったような100ます計算とか、計算プリントを制限時間内に解けるように何回もチャレンジして、記録更新すれば一緒に喜ぶ、など簡単な方法です。社会や理科の暗記を、目標を設定して進めていくことにもとても意義があるでしょう。
超難問にチャレンジするよりは、簡単なものをハイスピードで、精度高く解けるようになる練習は本当に受験に役立ちます。高倉塾で基礎ワークを取り入れていること、毎回小テストを課していることなど、勉強システムは全てこのために考えられています。
ぜひ日頃から取り入れてみてください。